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LGBTの法的サポート勉強会

2012年2月21日 11:48|6 CommentsLGBTルポタージュ

今年はリアルタイムな情報更新を…と思ったのに、なんだかあっという間に日々が過ぎていっております。ひとまずこちらは記憶がフレッシュなうちにということで、先日参加してきたLGBT関連セミナーについてレポートを。

参加したセミナーはユニット「Rainbow Soup(レインボー・スープ)」さんの企画によるもので、テーマは「LGBTの今と未来を支えるセクシャルマイノリティの法的サポート〜入門編」。
セクシャルマイノリティ専門の法務支援グループ「レインボーサポートネット」の行政書士さんが講師として、大変わかりやすいお話をしてくださいました。LGBTに関わるあらゆる法務支援やセミナーなどをされているそうで、私も以前から拝読していますが、ブログには様々な事例が掲載されています。

今回のお話の内容は、養子縁組、パートナーシップ契約、後見制度、遺言書についてが主でした。細かなことは省きますが、メモをとった中からおおよそのことをまとめてみます。

「養子縁組」は同性婚の制度がない日本で同性カップルが利用するケースがあることは知られていますよね。年長者の籍に入り法律上の親子になることで、たとえば社会保険や相続について家族としての扱いを受けることができるというもの。
ただし、誰にも言わずに籍を入れても、後々戸籍をとった際に周囲にバレる…というケースがあるという話や、一度親子になると後で同性婚制度が実現しても現民放では結婚できなくなるというような話がありました。

それで、ほかに夫婦に近い形をとるにはどうすれば良いのかということを制度上、法律上可能なこととして示していただいたのが、まずはパートナーシップ契約(パートナー契約、準婚姻契約とも言うそう)。

この「パートナーシップ契約」という言葉は今はいろんな所でいろんな使われ方をされているそうですが、そもそもは夫婦同様に「同居」を前提にされているそうです。
欧米で結婚する時に家庭内の決めごととか離婚した場合の財産分割のことなどを契約書にきっちり書いておくという話を聞いたことがありますが、それに近いものを想像しました。決めごとはカップルによって様々だそうですが、ふたりの関係を示すものとして法的効力があるかと言うと民法上難しいこともある…とのこと。

それで法的効力のある「公正証書」をつくる契約のひとつとして、力を発揮しそうなのは「成年後見制度」
これは法定と任意のふたつがあって、そのうち自分の財産管理や福祉サービスの手続きなどについて自分の判断能力が十分なうちに代理人(後見人)を指定できる「任意後見」をパートナーシップの保障に役立てられる可能性があるんだそうです。(つまり私が意思決定できない状況になったら、〜をパートナーに代行してほしい、とか)

さらに自分の死後のことについて法的効力を持つのは「遺言書」。これは紙とペンがあれば自分で書くこともできる(自筆証書)けれど、使う際は家庭裁判所を通すなど色々手続きが必要で、揉め事も多いのだそうで(なくしたとか2通出てきたとか…)、しかるべき段階で公正証書にしましょうとのことでした。

こうした「今できること」を教えていただいた後で、カムアウトや同性婚にまつわるお話や、行政書士さんがLGBTサポートをするにあたっての様々な経験談なども聞くことができました。

同性婚の話で印象的だったのは日本国憲法の「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立」という記述について、「両性の合意」というのは女性の発言・決定権のなかった時代に(男性だけでなく)女性の合意を、もしくは親が勝手に子の結婚相手を決定するのでなく当人同士の自由で…というような意味合いで定めたもの、という解釈があるというお話。

さらに話は幸福追求権(13条)のことにも及び、「選択肢がある」ということこそ豊かであり幸福であるということなのでは…だからLGBTも含めすべての人に「選べる」という幸福を追求する権利がある、といったお話には大きく頷きました。同性婚やパートナーシップ法の制度をつくろうとする動きは、あくまでも「選択肢をつくろう」ということなのですよね。

ほかにも、LGBTをサポートしようとか自ら変えていこうと取り組む人たちの立場の難しさ、なかなかこういったことを受け入れがたい層の反発、それでも地道におこなわれている活動のこと…など、感心、納得、共感できることがたくさんありました。
こういう勉強会を設けてくださったRainbow Soupさんにも本当に感謝。そして今後の活動にも期待大!

今回は入門編ということで、またこういう勉強の場があればぜひ参加したいと思いました。
ちなみにパートナーシップに関わる 法律・制度については以前ご紹介した『同性パートナー生活読本』も詳しい解説がありおすすめですよ。

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2012年2月21日 11:48|6 CommentsLGBTルポタージュ

Comments

6 Responses to “LGBTの法的サポート勉強会”


  1. 2月 21st, 2012 @ 7:14 PM

    初めてコメントさせていただきますが全ての記事を読ませて頂いており
    ブログというよりも、情報源として大変活用させて頂いております。
    ミシェルさんのブログを通じて法律的な事やセクマイ本やサイトなど沢山の事を知ることが出来ました。

    籍を入れる入れないは、そこまで真剣ではありませんが私達の間でも幾度となく話題に上りました。
    籍を入れる以外にも方法があったのに驚きです。

    ちなみに、ミシェルさんのブログに影響されて絵日記ブログを始めました。

  2. 壁ちょろ
    2月 22nd, 2012 @ 4:38 PM

    以前こんなことをブログに書きました。
    http://ameblo.jp/leopard47gecko/entry-10879746804.html
    同性婚の憲法上の位置づけはまったくそのとおりだと思います。

  3. ミシェル
    2月 23rd, 2012 @ 6:35 PM

    >桃さん
    初コメントありがとうございます!いつも読んでくださってるとのことでうれしいです。
    桃さんのブログも拝見しましたが面白いですね(^^) イラストのタッチがツボです。

    うちもまだまだ何を実行するとか具体的な話はないんですが、考えなきゃ〜って気持ちと色々勉強する意欲はあるので、また近いうちに同じようなテーマの記事を書くつもりです。

  4. ミシェル
    2月 23rd, 2012 @ 6:45 PM

    >壁ちょろさん
    早速記事を拝見しました。書き込みありがとうございました。大変わかりやすいですし、複数の専門家の方からこういう見解を示していただけて、とても心強い気持ちになりました。
    法律が「保護するためのもの」と考えれば、記述に対して必ずしも否定的な解釈をする必要はないんですね。この憲法のお話は今回「そうだったのか!」ととても驚きました。

  5. さおち
    2月 28th, 2012 @ 5:48 PM

    はじめまして。
    少し以前から読んでいました。
    私は今41歳で北海道の田舎に住んでいます。
    ずっと彼女いないので正直、こういう話題は自分には関係ないかな、と思いますが、憲法で「男女の」ってなってて同性婚難しいんですよね。
    憲法改正そもそも、難しいので。
    でも、恋人いる人達にとっては切実な問題なのですね。

  6. ミシェル
    2月 28th, 2012 @ 7:00 PM

    >さおちさん
    はじめまして。コメントありがとうございます(承認制なのです、お手数かけました)
    そうですね、同性婚とかそれに準ずる制度の話になると、シングルの方は「あんまり関係ないかも…」って思われることもあると思います。でも広い目で見ると、カップルでもシングルでもいずれはひとりになるとすれば、まったく関係のない話ばかりではないなと思いましたよ。そして自分の老後、死後については同性愛者のみに関わることではないですしね。今回のセミナーでは孤独死の話なども出ました。私もいつか自分がひとりになったら、子どももいないし、自分の遺したものをどうするか…など時々考えるようになりました。

コメントはお気軽にどうぞ〜(承認制です)





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