『マルスのキス』
2009年2月20日 15:53|4 Comments|トレ・ビアンな映画&本
前回に続き、岸虎次郎氏のコミックです。こちらは同じくビアンものの『MAKA-MAKA』とは違って、長編ストーリー。
彼氏がいて、過保護な母親との折り合いが悪くて、友達とのつきあいもどことなく軽薄。どこにでもいそうな、今時の女子高生が主人公。
彼女はひょんなことから、クラスメイトのある女の子と親しくなります。
その女の子とは、クラスにひとりはいそうな優等生。
きちんとした身なりで、勉強ができて、いつも教室の片隅でひとり本を読んでいるような子。
主人公が、自分とはまったく異なるタイプのその子のことを、どうして気にするようになったのか。
それは、彼女が美術室でマルスの像にキスをしているのを見たから。
秘密を共有することで、ふたりは親しくなっていきます。
そしてやがて、主人公は彼女に対する気持ちが、ただの友情ではないことに気付いてしまうのです…。
私はこのお話、読んでいて胸が熱くなりました。
学校が自分の社会のすべてだった頃。恋人との関係に悩んだ頃。
親の干渉に反発してイライラしていた頃。
思春期の頃のいろんな感情がよみがえってきました。
主人公の、彼女に対する切ない想いやドキドキ感が、画面からすごく伝わってきます。やっぱりこの作者、上手いです。
二度と戻ってこない時間を描いた、きれいな青春ストーリーです。
制服同士もいいなぁ…
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2009年2月20日 15:53|4 Comments|トレ・ビアンな映画&本
Comments
4 Responses to “『マルスのキス』”
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2月 20th, 2009 @ 9:17 PM
はじめまして。
あまりの面白さ(イラストも)に昨日からイッキに読ませて頂きました。
グリ子様にもヨロシク~。ファンになりました。
2月 20th, 2009 @ 9:42 PM
kotarouさん、はじめまして。
イッキに読んでいただいたなんて、こちらこそ感激です。グリ子さんもコメント読んで、ほくそえんでいるに違いありません。
また遊びに来てくださいね!
2月 20th, 2009 @ 9:52 PM
いつも楽しく拝見してます。
私も「マルスのキス」持ってますよ。
心をぎゅーっとつかまれました(>_<)
思春期に出合った大切な人を思い出すような
イイ切なさいっぱいな作品ですね(‐^▽^‐)
恋っていいな~、なんて思っちゃいました。
2月 20th, 2009 @ 10:21 PM
眼鏡妻さん、はじめまして。
そうそう、そんな感じですよね(>▽<)
誰かを大切に想う気持ちを思い出させてくれる、いい作品だと想います。