『アタック・ナンバーハーフ』
2010年3月9日 23:21|12 Comments|トレ・ビアンな映画&本
グリ子さんに教えてもらうまで知らなかった映画ですが、先日ふたりでワンとツー(続編)を借りてきて観ました。
これはタイのあるバレーボールチームの実話を描いたコメディ。
国体出場を目指す主人公、ジュンがかつての仲間に声をかけてつくったチーム「サトリーレック」は、ひとりがノンケであとはゲイ(厳密にはトランスとかも混じってるけど)。そしてそれを率いるコーチはオナベ。
本編はチーム結成から大会までのストーリー。
タイと言えばニューハーフが多いなどのイメージが漠然とありましたが同性愛者に対する人々の意識がどんな感じなのかはよく知りません。
映画で観たところによると、受容的な空気もありながら、差別する人もいたりで様々。
ゲイに対する差別や偏見を描く一方で、チーム唯一のノンケ男子チャイの心の葛藤も描かれています。(ちなみにこのチャイくん、タイ版速水もこみちって感じのイケメン)
やたらめったら「オカマ」とか「ホモ」とかいった言葉が出てきますが、いわゆるステレオタイプなオネエ系ゲイのイメージというか…
「ゲイ=オネエ」ではなかろうにと思いつつも、何がゲイで何がトランスとかそういうことでなく、ただ彼らが一丸となって戦う姿には笑わせる場面もありながら、ホロリとさせられました。
主人公をはじめ、彼らは「このテンションは一体…」と思うくらいに明るく、そのパフォーマンスの派手さもあって、国中の人々の目を釘付けにしたようです。
特典ムービーには来日した監督やキャストのインタビュー、映画に描かれた実在の本人たちが出たタイの特番なども入っていました。
続編はどう続くのかと思いきや、これがまた良い具合に予想を裏切る作品で。選手たちのその後と、彼らが仲間となりゲイとして生きるようになるまでの話を絡めながら物語が進みます。
この過去の話というのがなかなか印象深かったですね。
ゲイであることを自分で受け入れるまで、親にカミングアウトするまで、性転換手術をするまで…などそれぞれにドラマがあります。
また、ビアン(というかFtM?)も登場します。
ゲイのバレーボールチームは日本にもたくさんあるんだとか。
10年ほど前の映画ですが、もしかしてこれがブーム火付け役…?
なかなか楽しめた映画でした。
2010年3月9日 23:21|12 Comments|トレ・ビアンな映画&本
Comments
12 Responses to “『アタック・ナンバーハーフ』”
コメントはお気軽にどうぞ〜(承認制です)
3月 9th, 2010 @ 11:32 PM
リアルタイムでゲイ友達に誘われて行って、
大笑いしたり、涙したりと大忙しだった記憶が
…
その数年後、ゲッツ板谷というエッセイスト
さんがタイに行った時、これのモデルにな
った方をインタビューしに行ったんですよ
で、その時に「あの時はもの凄く騒がれて、
当時の写真をたくさん貸し出したけど騒ぎが
終わった今、全く返却がなかった」と書いて
あったのが、凄く印象に残りました。
マスコミって派手にもちあげられてる時には
よいしょ、よいしょしてくるけど、その
ブームが終わったらもう彼女達の事はすっか
り忘れてしまって、『なかった事』にしちゃ
うんですよね
それがなんか悲しかったです
3月 10th, 2010 @ 12:17 AM
>綾さん
そっか…そんな話もあったのですね。
タイではもう「過去の話」なのかなあ。
彼らの活躍が当時のタイでどんな影響力を持っていたのか、気になりました。
タイに留学していた友人がいるので、今度この映画のこと聞いてみようと思っています。
3月 10th, 2010 @ 4:35 AM
ノンちゃんがかわいらしかったです
可愛いカチューシャ(だったかな?)かわいーって言ってるとこを、
気持ち悪いみたいに言われて、
ノンちゃんをいじめないで(;へ;)
って観てた思い出です
3月 10th, 2010 @ 1:31 PM
主人公たちが明るくて元気で健気で、元気になれる映画ですよね。
3月 10th, 2010 @ 4:15 PM
これは見てみたい!!
チェックしてみます♪
3月 10th, 2010 @ 6:54 PM
>お く や ぷさん
ありましたね~そういうシーン。
本編でかなり明るくプリティーだったため、続編のほうで観た彼の過去は意外でしたよ~。
3月 10th, 2010 @ 6:55 PM
>moonさん
そうですね、あの主人公が明るいからか、全体的にハッピーな感じで楽しめました。
3月 10th, 2010 @ 6:58 PM
>niconicoさん
観てみてください♪本編、続編とも良かったです。
3月 10th, 2010 @ 9:25 PM
パート1のみだけど…でもチームのメンバー達のキャラクターがとても強烈でした(^▽^)その中でも、オナベの監督が、ゲイ等の偏見を持つ偉いさんに「あなたにとって女性は台所とベッドの上だけよ!!」と罵ったのを印象に残ってます!!そして共感を得られました。
3月 10th, 2010 @ 11:57 PM
>キャサリンさん
あの監督、良かったですね~。なんかいかにもビアンの集まりで見かけるタイプだなあとも思いました(笑)
そして、ああいうオジサンもいますね~。
あのシーンは気持ちよかったです(笑)
3月 12th, 2010 @ 1:22 AM
私も大分昔でしたが見ました、2は出たとたんに(あ、レンタルに)速攻で借りました。あの「この元気パワーはどこから?」という勢いに飲まれました 笑
でも実話だった、というのが笑える。役者さん達も彼ら(彼女ら)を理解するために沢山勉強されたみたいですね。
アジアの映画、結構インパクト強くて私は好きです。
3月 12th, 2010 @ 8:59 PM
>ともこ/moiさん
私はタイの映画は初めてで、なんか新鮮でした。
あのテンションはたしかに面白かったですね(笑)