なでしこトレビアン
2011年8月21日 17:25|12 Comments|女子トーク・雑記
少し前から話題になっていましたが、国民栄誉賞に輝いたなでしこJAPANに記念品として化粧筆が贈られた、とのニュースを見ました。
化粧筆って私もグリ子さんに出張のお土産にもらったことがありますが、とても良い品物らしいですね。女性に喜ばれるものということで選ばれたそうですが、ただアスリートに化粧筆って…。なんだかピンと来ない贈り物だな〜と正直思いました。選手たちは「ピッチで使うことはないですが、それ以外の場面で…」などの感想を述べていましたが。
ノーメイクで汗流して活動してる女性もいっぱいいますからねぇ。
ビアンの中には「リップスティックレズビアン」(化粧をするビアン)なんて言葉もあるくらい、基本ノーメイクって人が多いし。「あなたも女性なんだからお化粧してもっときれいにすればいいのに」なんて言われて余計なお世話だーと思った経験ある人多いんじゃないかなあ。(そういえばうちの父もグリ子さんは化粧嫌いなのかなぁなんて言ってましたね…)
世界から見た日本の女性がやまとなでしこ=清楚で美しい…というイメージだとしても。あの選手たちが世界に見せてくれたのはそれだけじゃない、現代の日本女性の新たな局面なんじゃないのかしら。
「清楚」って言葉は「飾り気がなく清らか」って意味らしいけど、なんだかこの清楚って言葉で彼女たちを飾っているような気がしてしまう。
テレビに連日登場するなでしこの選手たちに、スポーツの話を聞かずに恋愛や結婚の話ばかりインタビューしている様子、嫌でも目につきましたよね。
どんなに活躍している女性でも結婚や出産をすることが最終的なゴールとされているようで、とても不愉快な気分になるとTwitterなどでつぶやいている人もたくさん見かけました。こういうことにうんざりするのって、今回の話に限ったことじゃないと思います。
私はあまり「女の子だからこうしなさい」とうるさく言われたことはないけど、それでも「女子がサッカー??」という感じだった私の両親。彼女たちの活躍ぶりに見方が変わったようで。
男のスポーツ、男の仕事、それを女性がやっている…そんな意識を感じることって他にもあるよね、って。先日そんな話をしました。
女性としてあるべき姿を求められて、それを演じたことのない女性はどれほどいるのでしょう。
「カワイイ女を演じるのはもうゴメンだわ」
「いや演じてるって言うより、勝手に皆がそう見るだけなのよ」
ええ、ええ、私も強くそう思います。(へ?)
前にグリ子さんが「良いことを書いている人がいた」と新聞記事を切り抜いて持ち帰ってきたので、一部抜粋します。
“女性の活躍を阻む仕組み、その1つが、女性を「人間」である以前に「女」であると見て論評する習慣だ。(中略)
仕事や活躍を見ず容姿や私生活の話ばかりに興味を示してくる男性上司・男性リーダーにへきえきしている女性が、日本中にいかに多いことだろうか。
あなたのすぐ横にもいるなでしこたちを、思う存分に走り回れるフィールドに解き放とう。”
(西日本新聞 2011年7月31日掲載 藻谷浩介氏「提論」より抜粋)
そうだー!解き放てー!
まぁ私生活への興味という所で言えば、女子サッカーとか見てるとゲイダーがビンビン来ちゃう人はいっぱいいると思うんですけど。実際、海外の選手にはカムアウトしている人も結構いるらしいし。やっぱり期待しちゃうよね。
…とこれは下世話な話ですが。
これからも彼女たちの活躍、応援したいですね。
2011年8月21日 17:25|12 Comments|女子トーク・雑記
Comments
12 Responses to “なでしこトレビアン”
コメントはお気軽にどうぞ〜(承認制です)
8月 21st, 2011 @ 7:22 PM
「男子であろうと女子であろうと、サッカーの世界で起こる現実は同じである。なでしこ達は、その現実に勇気をもって知的に対処した。だからこそ優勝という目標を達成し得た」イヴィツァ・オシム(元日本代表監督)
男に対しても、ステレオタイプな物の見方押し付けられることは多いですが(大抵に当てはまらなくて、変人扱いされる事が多くて:苦笑)、女性の皆さんの方が大変なんでしょうね・・・自分も気をつけなきゃと思います。
マスゴミどもの下世話な報道(サッカー専門誌などは別ですが)は、基本無視してます。彼女達へのリスペクトが無さ過ぎるんで・・・
あ、なでしこリーグ1部に福岡のチームがありますよ〜
8月 21st, 2011 @ 9:05 PM
>じょんさん
ああ、オシムさんの言葉好きです。
枠にはまらないとか、人がしないことをするのは大変だと思うけれど、そういう人たちがいるから世の中変わってきたんですもんね。
彼女たちは誰にもできないことを成し遂げたわけだから、それだけでスゴイんですよね。
8月 21st, 2011 @ 11:55 PM
じゃあ私は「化粧するビアン」かな?
とは言え、化粧するようになったのは子育てが一段落してから……なんですけど。
あと、私は15才くらいまでは「支配者」である母の「理想の男の子」を強制されていて……勿論当人(母)はそんな意識はなく、3才上の姉は長い髪に赤やピンクのスカートを履いていたのに、私は「アンタは自分で出来ないから」の一言で髪は男の子と間違われるくらい短く、着る服も紺や茶色、もちろんズボンばかり……だからこう「なった」のかな?と悩んだ時期もあったくらいで……もちろん、そんなレベルの話じゃないんですけどね。
だからミシェルさんとは逆にピンクやスカートが憧れでしたよ!
で、今は?
化粧はするし、髪も長いですが、やっぱりスカートは滅多に履きません。
何で?
単に、冷えるからです、あはは。
3才上の
8月 22nd, 2011 @ 5:07 AM
私も化粧筆にはヒキました。価値観を押し付けるプレゼントは嫌だなぁ。と。
そして日本の大半のマスコミはアホだと思う。ステレオタイプを助長する報道しかしていない。せめて、彼氏ではなく、パートナーはいないの?と言う聞き方ができないのか?あのメンツを見て、ビアンやバイがいるかも。って少しも思わないのかなぁ。不思議…
8月 22nd, 2011 @ 3:44 PM
ワタシも同じ様な競技やってるんで、「化粧筆」って聞いた時には「マジかΣ(゚д゚|||)」
笑いましたね〜
ハッキリ言いますと、きっと嬉しくないですよ彼女ら
実際アウディ一人一台(3年リースですが)の方がメッチャ喜んでたじゃないですか〜
気持ち悪いんですよ、いつまでも上から目線のおじさん達(´□`)
8月 24th, 2011 @ 12:52 PM
あの化粧筆には、私も
なんか違うよなぁ…´Д`;
って思いました。
生まれ持った男女差とジェンダーな男女差…
世の中には混同してしまっている人が多いですよね…
おかしなことです…
8月 24th, 2011 @ 11:02 PM
解き放てー!
に、ものすごい勢いで、頷いてしまいました。
*
わたしはこのニュースを見たとき、化粧筆って、純粋な記念品じゃないなぁ…と感じました。
これが、化粧品関連のメーカーが主催なり協賛した賞なら、まだわかります。
だけど、スポーツしている女性たちが得た【国民栄誉賞】の記念品として、それは相応しいの?
ってなりますよね。
うちのばあちゃんでさえ、何で化粧筆?って言ってました!
記念品にせよ、インタビューにせよ、あれらは、日本の本性を表してるな、と思い、悲しくなりました。
長々とすみません;
おじゃましました。
8月 31st, 2011 @ 7:15 PM
>リオさん
子どもの時の環境も影響するかもしれないですね。私は母が男の子が欲しかったといまだに言うんですが、小さい頃はよく野球帽かぶせられてました。
女の子らしい格好させられてた妹のほうがグングン身長も伸びて、今は逆転姉妹ですよー。
8月 31st, 2011 @ 7:20 PM
>のぞみさん
価値観を押し付けるプレゼント…たしかに受け取りようによっては「これをくれるのってどういうこと?」と思いたくなるプレゼントってありますよねぇ。
私は恋人を彼氏、彼女と聞かれることに慣れてしまっていて、たまに「パートナーは…?」と書かれていたりするのを見ると、おおー!っと思ってしまいます。でもそういう配慮がもっと世の中に行き渡ると良いですよね。
8月 31st, 2011 @ 7:25 PM
>らんぷさん
ですよねぇ。ただでさえ、仕事などでバッチリメイクをするとか、よほどメイクにこだわりがなければ、化粧筆というアイテム自体あまり使わないような気が…。
たしかに「やまとなでしこ」という言葉には似合う贈り物ですけどね。舞台人とかだったらよかったのかもしれないけれど(?)
8月 31st, 2011 @ 7:29 PM
>心紅さん
「女なんだから」という目線には「人」を見ていないなあと感じることがありますよね。
自分で贈り物をする時も色々悩みますけど、結局、相手を知るってことにつきる気がします。
8月 31st, 2011 @ 7:51 PM
>ma73さん
そうですよね。今の日本の姿を表しているようですよね。
親の世代、祖父母の世代と話していて、今の世代より生きづらい部分ってもっとあっただろうに、なぜその根本にある思想や価値観を後世に引き継ごう(押し付けよう)とするんだろうかと思うことがあります。
女性が活躍できるフィールドが広がることで、世の中の見方も変わっていくといいですよね。私たちも自身で切り開いていかねば〜!